ROUND TAIWAN

台中国家歌劇院を見学してきた。建築設計で世界的に注目を集めるオペラハウス

台中国家歌劇院(臺中國家歌劇院・National Taichung Theater)は、2016年9月30日にオープンしたばかりのオペラハウスです。1992年に台中オペラハウスの建設が計画されたことに始まり、2005年には日本人の伊東豊雄氏が設計者として選ばれました。それ以来、10年以上の歳月をかけてようやく完成した注目スポットです。

今回、台中観光の際に、台中国家歌劇院を見学してきましたので紹介していきます。

台中国家歌劇院の外観

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まずは外から見た建物の様子。ご覧の通り、かなり大きい立派な建物です。

正面には公園があります。周りには高層ビルが立ち並ぶ、台中で一番地価が高いエリアのど真ん中に位置していると言えます。
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入口の前には噴水もあり、時間帯によって発射されたり止まったりしていました。
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台中国家歌劇院の中に入って見学

台中国家歌劇院は、特別なエリア以外は無料で見学できます。自由に見学する方法が基本ですが、ガイド付きで建物について説明してもらいながら回るという方法もあるようです。しかし、私が訪れた時点では、まだ中国語によるガイドしかなかったので外国人は利用しづらい状況ですね。

しかし、私が見学した日は、台中在住の台湾友人と来ていて、この友人は既にガイド付きで回ったことがあったので、今回はこの友人がガイドとなって色々教えてくれながら歩いてくれました。その時教わったことを中心にこの記事には書いていきます。

まず、冒頭でも少し述べましたが、この台中歌劇院は日本人建築家の伊東豊雄が設計したものですので、日本との繋がりも深い建築物ということになります。伊東氏は、「建築界のノーベル賞」とも言われるプリツカー賞を受賞したこともあり、この台中歌劇院の注目も世界的に高くなっているようです。

入口から中に入って進んで行き、下を向けば丸いものがあります。何気なく通り過ぎてしまいそうになりますが、これは世界で唯一という、下から冷気を発する冷房なのです。この上に立つと涼しくて気持ちよかったです(笑)
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上を見ればちょっと変わった時計もありました。時計中心の周りにある書道は、台湾の有名な書道家「董陽孜」さんの作品だそうです。
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また、この歌劇院は梁と柱が一切無いという設計になっているのも特別です。

階段を上って上の階に行ってみます。赤い絨毯(じゅうたん)は防音効果が高くなっているようです。
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トイレも特別感がありました。中は撮影しずらかったので、実際に行ってお確かめください。
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特別感のあるベンチもありました。
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蝶が描かれている壁がありました。全ての蝶の左側は人の横顔になっています。この台中歌劇院を作った職人、一人一人の顔だそうです。ちなみに一番下にあるのは伊東豊雄氏の顔。
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さらに上に行くと、歌手が外に向かって歌うというスペースもありました。
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ここは外から見ればかなり高くて遠い位置にありましたが、ここからの歌声はマイク無しで1階の入口前まで響き渡るそうです。

館内には、大劇院・中劇院・小劇院と大きさの違うシアターが3つあります。ここでこれから、様々なイベントが行われることになります。

5階展示場(凸凸廳)〜屋上庭園(空中花園)

5階まで登ってくると展示場(五樓展示廳・凸凸廳)があります。

ここでの一押しは、やはり「伊東豊雄的劇場夢」という15分程の観念建築展です。2017年1月31日までの期間限定のようですので、興味がある方はお早めに。あらかじめここでチケットをもらっておけば、時間が来たときに以下のように並んで入場して行きます。
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入場する前に靴は脱いで、配られる袋に入れる必要があります。

これは中の様子。暗くて分かりにくいですが、岩のようなものがたくさんあり、何かと思えばクッションでした。どんな体勢になってもそれに合わせて形を変えてくれるという、今までに体験したことのない異次元の座り心地、寝心地、快適さでした。ちなみに、写真奥の方で光っているのは、この台中歌劇院の建築モデル(模型)です。
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反対側には伊東豊雄が今までに作った、その他建築物の模型もありました。
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ここでは15分程、前述のクッションに寝転んで心地よくリラックスしながら、伊東氏の設計概念を体感できます。
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とりあえず、建築は分からなくても癒されることは間違いありません。

リラックスしたひと時を過ごした後は、部屋から出て少し展示を見学しました。
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ここにはレストランもありましたので、食事するのも良いですね。

その後、さらに上に行く階段もあったので登りました。
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屋上にたどり着き、庭園があったのでここも一通り見学しました。
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この空中庭園やここから眺める台中市内の景観等を楽しんだ後、エスカレーターに乗って1階に戻りました。

一通り見学した後は一階で休憩も可能

1階にはセレクトショップなどがたくさんあり、多彩な商品も売られていました。眺めるだけでも楽しめます。

私はこれらのショップを眺めたあと、アイスキャンディーが食べられる小さなお店で少し休憩することにしました。
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ハーブ系のアイスキャンディーが選べます。
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美味しかったです。
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アクセス・行き方

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最後にアクセス・行き方を紹介します。

最も楽な方法はタクシーを利用する方法ですが、台中市バスに乗って「新光三越」で下車しても大丈夫です。300番台のバスであれば「新光三越」を通るので、どれに乗っても大丈夫です。

※台中のバスは悠悠卡(Easy Card)でタッチして乗れば、10kmまで無料になります。乗車時と下車時にタッチしましょう。

まとめ

台中国家歌劇院はかなり奥が深い建築物でした。ここには書ききれなかったことで衝撃を受けたことも色々ありました。私のような建築素人でも驚きの連続でしたので、建築好きの方や建築家の方が訪れればさらに多くの発見があって楽しめると思います。

もちろん、台湾好きの方も台中を訪れた際は是非見学してみてください。一度は訪れる価値のある台中で今一番注目のスポットです。
台中国家歌劇院の公式ホームページ(中国語)

台中のおすすめホテルや観光エリアは以下の記事を参考にしてください。
【台湾台中】おすすめホテルと観光エリアをまとめました!

2016年12月8日

ABOUT THE AUTHOR

管理人環島
2010年、台湾ドラマ・音楽をきっかけに台湾好きになる。2013年に初訪台して以来、隔月で台湾へ通う。2014年は2ヶ月かけて台湾一周し、帰国後に台湾中国語と英語の資格取得。2015年、日本で個人事業開業。2016年はワーホリビザにて台湾南部の高雄に長期滞在。2017年からは台北在住。2018年に台湾女性と国際結婚。現在は日本や台湾、その他国々を行き来しながら暮らしています。
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